2026年5月、フィリピン北部を巡る一人旅で、マニラからラオアグ、ビガン、そして山岳都市バギオを訪れました。
ラオアグ観光を終え、次に向かったのが**世界遺産の街・ビガン(Vigan)**です。
スペイン統治時代の面影を残す建物と石畳の道、ゆっくり走る馬車「カレッサ」。夜になると街灯が灯り、昼間とはまったく違った雰囲気になります。
今回は、実際に宿泊したホテルをはじめ、カレ・クリソロゴ、カレッサ、クリソロゴ博物館、パドレ・ブルゴス・ハウス、サルセド広場の噴水ショー、バンタイ・ベル・タワーなどを巡った体験を紹介します。
もちろん、ビガン名物のエンパナーダも食べてきました。
なお、記事内の料金や交通情報は、2026年5月の訪問時点のものです。旅行の際は最新情報をご確認ください。
ラオアグからビガンへ
ラオアグ観光を終えたあと、パルタス・バスターミナルからバスに乗り、次の目的地ビガンへ向かいました。
ラオアグからビガンまでの運賃は**188.50ペソ(約485円)**でした。
バスの車窓から北フィリピンの景色を眺めながら移動し、ビガンに到着。まずは予約していたホテルへ向かいました。
Happy Grey Hotel Vigan

ビガンで宿泊したのは**「Happy Grey Hotel Vigan」**です。
ホテルはAgodaで予約し、2泊で9,168円でした。
部屋や滞在自体には特に不満はありませんでしたが、少し気になったのが立地です。
ビガン観光の中心となるカレ・クリソロゴ(Calle Crisologo)までは少し距離があり、移動するたびにトライシクルを利用しました。
トライシクルは片道50ペソ(約130円)。1回だけなら安いのですが、何度も往復すると意外と交通費がかかります。
ホテルを選ぶときは宿泊料金だけでなく、カレ・クリソロゴまでの距離も確認しておくと便利だと思いました。
世界遺産の街・ビガン
フィリピン北部にあるビガンは、スペイン統治時代の街並みが現在まで残る歴史都市です。
歴史地区は1999年にユネスコ世界遺産に登録されました。
スペイン、中国、フィリピンなどの文化が融合した独特の街並みが残っていることが、ビガンの大きな魅力です。
実際に歩いてみると、ほかのフィリピンの街とはかなり雰囲気が違いました。
石畳の通り「カレ・クリソロゴ」へ

ビガン観光でまず歩きたいのが、**カレ・クリソロゴ(Calle Crisologo)**です。
街へ足を踏み入れると、それまで見ていたフィリピンの景色とは少し違う空気を感じました。
近代的な建物が並ぶ街ではなく、まるで昔の時代へ入り込んだような感覚です。

石畳の道路の両側には、歴史を感じさせる建物がずらりと並んでいます。
昼間でも十分に雰囲気がありますが、私が特におすすめしたいのは夜です。


街灯に照らされた石畳と歴史ある建物は、昼とは違った表情を見せてくれます。
歩きながら、
「ここ、本当にフィリピンなのかな?」
と思うほど独特の雰囲気がありました。
ビガン名物の馬車「カレッサ(Kalesa)」
フィリピン・ビガンで見かける伝統的な馬車が、**カレッサ(Kalesa)**です。
スペイン統治時代に導入された馬車で、現在ではビガンを象徴する存在の一つになっています。

カレ・クリソロゴ周辺では、石畳の道をカレッサがゆっくり進んでいきます。
エンジン音ではなく、**「カポッ、カポッ」**と馬の蹄の音が石畳に響きます。

最初は**「ただの観光用の馬車かな」**と思っていました。
ところが、実際に乗ってみると印象が変わりました。
風を感じながらゆっくり街を進む時間が心地よく、特に石畳の通りをカレッサで走った時間は、ビガンらしさを強く感じた体験でした。

料金は200ペソ(約516円)安い!
私が利用したときは、乗車前にドライバーさんと料金を確認して200ペソで乗りました。
海外でこうした乗り物を利用するときは、乗る前に料金を確認しておくと安心です。
クリソロゴ博物館(Crisologo Museum)
石畳の街並みだけでなく、ビガンの歴史を知るために立ち寄りたいのが**クリソロゴ博物館(Crisologo Museum)**です。


ここは、ビガンの有力政治家一族であるクリソロゴ家の邸宅を博物館として公開した施設です。
館内には、アンティーク家具や家族の記念品、宗教美術品、当時の生活用品などが展示されています。




また、政治家フロロ・クリソロゴに関する資料もあり、クリソロゴ家の歴史や当時の社会について知ることができます。
石畳の街を歩くだけでもビガンの魅力は十分感じられますが、こうした博物館を訪れると、街の背景にある歴史がより身近に感じられました。
パドレ・ブルゴス・ハウス(国立博物館ブルゴス館)


**パドレ・ブルゴス・ハウス(国立博物館ブルゴス館)は、フィリピンの歴史で重要な人物の一人、司祭ホセ・ブルゴス(José Burgos)**の生家として知られています。
現在は国立博物館の施設として公開されており、私が訪れたときは入場無料でした。
館内には、当時の暮らしや歴史を伝えるさまざまな展示があります。
昔の手動印刷機

館内には手動印刷機が展示されていました。
一枚ずつ手作業で印刷していた時代のもので、その重厚な造りを見ると、現在のように簡単に情報を発信できなかった時代を想像させられます。
昔の電話機

昔使われていた電話機も展示されていました。
スマートフォンで世界中と簡単につながれる今とはまったく違います。
重厚な電話機を見ながら、遠くの人と話せること自体が特別だった時代を想像しました
鉄の首輪

展示の中でも特に印象に残ったのが鉄の首輪でした。
華やかな建築や文化だけでなく、こうした展示を見ることで、当時の社会が持っていた厳しい一面についても考えさせられました。
サトウキビ絞り機

昔使われていたサトウキビ絞り機も展示されています。
大きく重厚な造りが印象的で、機械化されていない時代に人々がどのように作業していたのか想像が膨らみました。
最初は歴史資料を見るだけの施設かと思っていましたが、実際に使われていた道具を見ることで、当時の人々の生活を身近に感じることができました。
サルセド広場の噴水ショー
夜のビガンで楽しみにしていたのが、サルセド広場の噴水ショーです。
私が訪れたときも夜になると多くの人が集まり、音楽とともに噴水が動き始めました。

色鮮やかなライトに照らされた水が音楽に合わせて動き、昼間の歴史ある広場とはまったく違った雰囲気になります。





水・光・音楽が一体となった演出は想像以上に迫力があり、旅の疲れを忘れて見入ってしまいました。
しかも、私が見たときは無料で楽しむことができました。
歴史ある街並みを歩いたあとの夜の締めくくりとして、とても印象に残った時間でした。
開催時間や実施日は変更されることがありますので、訪問時に現地で確認することをおすすめします。
バンタイ・ベル・タワー(Bantay Bell Tower)
ビガン中心部から少し離れた場所にある**バンタイ・ベル・タワー(Bantay Bell Tower)**にも行きました。
高台に建つ歴史ある鐘楼で、かつては鐘楼としてだけでなく、周囲を監視する見張り塔としても利用されたといわれています。
ところが、今回訪れて目にしたのは、以前とは違う姿でした。

地震によって被害を受けたバンタイ・ベル・タワーです。

実は私は、数年前にもこの場所を訪れています。
そのときは最上階まで登ることができました。
そのときに撮影した写真がこちらです。

塔の上からはビガンの街並みを一望でき、その美しい景色が今でも心に残っています。
だからこそ、今回訪れて変わってしまった姿を目にしたときは、とても複雑な気持ちになりました。
「また、あの景色を見たい」
そんな思いがあっただけに、自然災害の大きさと、歴史ある建造物を後世に残していく難しさを改めて感じました。
ビガン名物「エンパナーダ」

私が訪れたのはCasa Jardin Empanada & Okoyです。

ビガンを訪れたら食べてみたかったのが、名物の**Vigan Empanada(ビガン・エンパナーダ)**です。
私が購入したものは**70ペソ(約180円)**でした。
注文してからその場で揚げてくれるので、熱々の状態で食べられます。
70ペソという手頃な値段だったので軽食程度だと思っていましたが、実際に食べてみると、思っていた以上にボリュームがありました。
揚げたての生地はサクサク。中には具材がたっぷり入っていて、小腹を満たすには十分でした。
Cafe LeonaでTokwa’t Mushroom

こちらはCafe Leonaです。

ここで注文したのが**Tokwa’t Mushroom(トクワット・マッシュルーム)**です。
豆腐とマッシュルームを組み合わせた料理で、料金は**175ペソ(約453円)**でした。
最初は、
「どんな味だろう?」
と思いながら注文しました。
食べてみると、豆腐の外側は香ばしく、中は柔らかい食感。そこにマッシュルームの旨みが加わり、思っていた以上に食べやすい料理でした。

これ、安くて美味しい!
ビガン観光を終えて
今回実際にビガンを歩いて感じたのは、ここは単に**「観光スポットを巡る街」ではなく、「街そのものを楽しむ場所」**だということです。
石畳の道を歩きながら歴史ある建物を眺め、時折カレッサが通り過ぎる**「カポッ、カポッ」という馬の蹄の音**を聞いていると、不思議と時間の流れがゆっくりになったように感じます。
特に印象に残ったのは夜のカレ・クリソロゴです。
街灯に照らされた石畳を歩いているだけでも、十分にビガンの魅力を感じることができました。
また、エンパナーダなどの地元の料理を実際に食べてみることで、観光地を見るだけでは分からないビガンの食文化にも触れることができました。
そして今回、特に心に残ったのがバンタイ・ベル・タワーです。
数年前に訪れたときには塔の上まで登ることができました。それだけに、今回、地震の被害を受けた姿を目の前にしたときは、旅先を再び訪れることで初めて気づく「時間の変化」を感じました。
ビガンは派手なアトラクションがある街ではありません。
しかし、街の歴史、石畳、馬車、食べ物、そしてそこに暮らす人々の生活をゆっくり感じながら歩くことで、魅力が少しずつ見えてくる街です。
私自身、歩けば歩くほど好きになった街でした。
次の目的地・バギオへ

ビガン観光を終え、次の目的地は**山岳都市バギオ(Baguio)**です。
ビガンのパルタス・バスターミナルから、午後0時30分発のバスに乗車しました。
料金は450ペソ(約1,164円)、所要時間は約4時間半でした。
車窓から北ルソンの景色を眺めながらの移動です。
ただし、私が乗ったバスには車内トイレがありませんでした。
出発前にトイレを済ませておいて正解でした。
ビガンの暑さから離れ、次はいよいよ涼しい山岳都市バギオへ向かいます。






