こんにちは、クマ爺です。
私は77歳になっても、LCCを利用して海外一人旅を続けています。
フィリピンのルバング島には、第二次世界大戦の終結後も約29年間、ジャングルで任務を続けた**小野田寛郎少尉ゆかりの「オノダトレイル」**があります。
オノダトレイルは、小野田少尉らが移動や潜伏に利用したとされる山道や洞窟を、現地ガイドとともにたどるトレッキングコースです。
私は2023年2月にルバング島を訪れ、実際にオノダトレイルを歩きました。日本ではなかなか経験できない本格的な密林歩きで、戦争の歴史と南国の自然を肌で感じる旅になりました。
一方、船便が少ない、島内で現金を入手しにくい、ガイドの事前手配が必要など、訪問前に知っておきたい注意点もあります。
この記事では、私の実体験をもとに、マニラからルバング島への行き方、ガイドの手配、オノダトレイルの見どころ、準備しておきたいものを紹介します。
※料金、船便、連絡先などは2023年2月の訪問時点の情報です。運航日や料金は変更されることがあるため、出発前に必ず最新情報をご確認ください。
ルバング島はどこにある?
ルバング島は、フィリピン・ルソン島の南西、ミンドロ島の北西に位置し、行政上はオクシデンタル・ミンドロ州に属しています。周辺の小さな島々とともにルバング諸島を形成しています。
島の面積は約125平方キロメートル。海岸線と緑豊かな山々が広がり、農業や漁業が盛んな島です。
マニラからそれほど離れていませんが、実際に訪れると高層ビルや交通渋滞とは無縁の、ゆっくりとした時間が流れていました。観光地化され過ぎていない素朴な町並みに、どこか懐かしさを感じました。
マニラからルバング島への行き方
私が2023年2月に利用したルートは、次のとおりです。
マニラ → ナスブ(バス)→ ワワ港(トライシクル)→ ティリック港(フェリー)
DLTBバスターミナルからナスブへ
マニラからルバング島へ向かうため、LRTのGil Puyat(ギル・プヤット)駅近くにあるDLTBバスターミナルから、ナスブ(Nasugbu)行きのバスに乗りました。
- 運賃:約200~250ペソ
- 所要時間:約3~4時間
マニラ市内の渋滞を抜けるまでは時間がかかりましたが、その後は田園や海沿いの景色が広がり、思っていたより快適なバス旅でした。
ナスブのワワ港へ移動
ナスブに到着後、**トライシクルでWawa Port(ワワ港)**へ移動しました。乗車前に行き先と料金を確認しておくと安心です。
ワワ港からティリック港へ
ワワ港から、ルバング島の**Tilik Port(ティリック港)**行きのフェリーに乗りました。
- 2023年2月当時の運賃:440ペソ
- 所要時間:約2時間
フェリーが港を離れると、目の前に青い海が広がり、マニラの喧騒とはまったく違う穏やかな景色を楽しめました。
しばらくしてルバング島が見えてくると、「いよいよ、小野田少尉が長い年月を過ごした島に上陸するのだ」と、期待と緊張が入り交じった気持ちになったのを覚えています。

ルバング島旅行では事前準備が重要
今回の旅では、情報収集が十分ではなかったため、現地でいくつか予想外の出来事がありました。
船が毎日運航しているとは限らない
私はルバング島への船が毎日運航していると思っていました。しかし、2023年2月の訪問時は、往復ともに運航日が限られ、週に1~2回程度しか利用できませんでした。
そのため、当初の予定どおりに移動できず、旅程を変更することになりました。
船便は天候や時期によっても変わる可能性があります。インターネット上の古い時刻表だけを信用せず、出発前に運航会社や港へ直接確認することが大切です。
私が利用した当時の運航会社「Island Water」の連絡先は、次のとおりです。
- +63 (02) 8470-9427
- +63 998 841 3743
※電話番号や運航会社が変更されている可能性があります。つながらない場合は、宿泊先やルバング町役場にも確認してください。
必要なフィリピンペソを持参する
2023年2月の訪問時、私は島内で利用できるATMを見つけられませんでした。
宿泊費や食事代に加えて、トライシクル代、ガイド代なども現金払いになる可能性があります。予定外の滞在延長にも備え、必要と思う額より少し多めのフィリピンペソを用意しておくと安心です。
日本円の両替を島内に期待しない
ルバング島でも両替できる場所はありましたが、私が訪れた際は米ドル以外の通貨を受け付けてもらえませんでした。
ルバング島へ渡る前に、マニラなどの都市部で必要なフィリピンペソを準備しておくことをおすすめします。
島内の移動費を多めに見積もる
私が訪れた当時、島内ではジプニーを見かけず、主な移動手段はトライシクルでした。
距離が長くなると料金も高くなるため、乗る前に目的地と料金を確認しましょう。帰りの車が見つかりにくい場所へ行く場合は、往復や待ち時間を含めて交渉しておく方が安心です。
ジョリビーなどの大手チェーン店も見かけませんでした。都会と同じ感覚で動くのではなく、不便さも含めて島の旅を楽しむ気持ちが必要だと感じました。
オノダトレイルのガイドを手配
オノダトレイルへ行くため、私はルバング島に到着した日に**ルバング町役場(Lubang Municipal Hall)**を訪れ、ガイドの手続きを行いました。そして翌日、ガイドとともにトレイルへ向かいました。
ジャングルの中にはルートが分かりにくい場所も多く、個人だけで入るのは危険です。現地ガイドの同行を前提に計画してください。
ガイドは道案内だけでなく、小野田少尉らの潜伏生活や、島に残る戦争の歴史についても説明してくれました。実際にジャングルを歩きながら話を聞くことで、書籍や映像だけでは分からない現地の空気を感じられました。


ガイドさんと一緒に歩いたからこそ、安心してトレイルを回ることができました!
オノダトレイルを実際に歩いた感想
トレイルは、木々が生い茂るジャングルの奥へと続いています。平坦な観光遊歩道ではなく、足元の悪い場所や傾斜のある道もありました。
蒸し暑いジャングルを歩くため、想像していた以上に体力を使います。無理をせず、ガイドの指示に従いながら進むことが大切です。
オノダトレイルは、単なるトレッキングコースではありません。長く続いた戦争が現地の人々に何を残したのかを考える場所でもあります。



小野田少尉が潜伏したとされる洞窟
トレイルの途中には、小野田少尉が潜伏に利用したとされる洞窟があります。
ジャングルの奥にひっそりと残る洞窟を目の前にすると、約29年間に及んだ潜伏生活の厳しさを想像せずにはいられませんでした。
洞窟の中は決して広くありません。この場所でどのように雨や暑さをしのいでいたのか、実際に訪れて初めて感じられるものがありました。


小塚金七一等兵が亡くなった場所
さらにジャングルの奥へ進むと、小塚金七陸軍一等兵が亡くなった場所に建つ記念碑があります。現地では「Kozuka Shrine(コズカ・シュライン)」と呼ばれていました。
小塚一等兵は小野田少尉らとともに終戦後も潜伏を続け、1972年10月19日、現地警察との銃撃戦で亡くなりました。終戦から27年後のことです。
静かなジャングルに立つ記念碑を前にすると、戦争が終わった後もなお続いた衝突と、その中で失われた命について考えさせられました。
小野田少尉らの潜伏生活は日本では忍耐や任務への忠実さという面から語られることがあります。一方、島では住民や警察との衝突が続き、犠牲者が出た歴史もあります。どちらか一方だけでなく、現地側の記憶にも目を向けることが大切だと感じました。

オノダトレイルへ行くときの服装と持ち物
オノダトレイルは、本格的なジャングルの中を歩きます。次のものを準備しておくと安心です。
- 滑りにくく、汚れてもよい靴
- 長袖・長ズボン
- 帽子
- 飲料水
- 虫よけ
- 雨具
- タオル
- 日焼け止め
- 少量の行動食
- スマートフォン用のモバイルバッテリー
- 防水袋またはビニール袋
雨の後は道がぬかるむ可能性があります。サンダルではなく、足元を守れる靴を選ぶ方が安全です。体調や足腰に不安がある場合は、事前にコースの状態や所要時間をガイドへ確認し、無理をしないようにしてください。
訪問前に確認しておきたい注意点
最後に、私の体験から特に重要だと感じた点をまとめます。
- 往復の船便を確認してから宿泊日程を決める
- 悪天候による欠航や滞在延長も想定する
- 島へ渡る前に十分なフィリピンペソを用意する
- オノダトレイルのガイドを町役場や宿泊先に確認する
- トライシクルは乗車前に料金を確認する
- 水、虫よけ、雨具、歩きやすい靴を準備する
- 単独でジャングルへ入らない
- 体調が悪いときは予定を変更する
まとめ|不便さも含めて心に残るルバング島の旅
ルバング島で最も印象に残ったのは、オノダトレイルを実際に歩き、戦争が終わった後も長く続いた歴史の舞台に立てたことです。
小野田少尉が潜伏したとされる洞窟や、小塚一等兵が亡くなった場所を訪れると、ジャングルでの生活の厳しさと、戦争が人々に残した傷の深さを考えさせられました。
また、ルバング島には、美しい海や豊かな自然、素朴な町並みがあります。島の人々との触れ合いも、今回の旅の大切な思い出になりました。
船便や現金、島内交通など、不便に感じる点もあります。しかし、事前に準備しておけば、ルバング島は歴史と自然をじっくり味わえる特別な旅先です。
これから訪れる方は、船の運航状況、現金、ガイドの手配を早めに確認し、安全を最優先にしてオノダトレイルを歩いてください。






