トプカプ宮殿

Seven Days Hotelからトプカプ宮殿に向かいます。
トプカプ宮殿(Topkapı Sarayı)は、イスタンブールにある壮大な宮殿で、オスマン帝国のスルタンたちが約400年(15世紀後半〜19世紀半ば)にわたり居住・統治の中心として使用した場所です。
特徴と歴史
- 建設:1459年、征服者メフメト2世(メフメト大帝)がコンスタンティノープルを征服した直後に建設を命じました。
- 役割:宮殿は単なる住居ではなく、政治・軍事・宗教・文化の中枢でもあり、スルタンの居住区や行政機関、宝物庫、宗教的遺物を収める部屋などがありました。
- 構造:広大な敷地に複数の中庭と建物群があり、居住区域(ハーレム)、謁見の間、武器庫、厨房、宝物庫などが配置されています。
- 宝物庫:イスラム世界を代表する宝物が収められており、有名な「トプカプ短剣」や、巨大なダイヤモンド「スプーン職人のダイヤモンド」などが展示されています。
- 宗教的遺物:「預言者ムハンマドの遺髪」「カアバの鍵」など、イスラム世界で重要な聖遺物も保管されています。

スルタンとはアラビア語で「権力」「支配者」を意味し、イスラム圏の君主の称号です!







静かな庭園に座って、ボスポラス海峡を行き交う船を眺めていると、賑やかな宮殿の中でちょっとしたオアシスにいるような気分になれました。
写真を撮るならこの場所がベストスポット!海峡の向こうにアジア側の街並みまでしっかり見渡せますよ。

トプカプ宮殿は、オスマン帝国の栄華と歴史を肌で感じられる特別な場所で、特に第四中庭からのボスポラス海峡の眺めが心に深く残りました。






タクスィム広場

トプカプ宮殿からタクスィム広場に向かいました。
広場の特徴
- 交通の要所:地下鉄やバス、旧市街と結ぶトラムもここを拠点としており、まさに“イスタンブールの交差点”。
- 共和国記念碑:広場の中央に立つ記念碑は、1923年のトルコ共和国成立を祝うもので、アタテュルクや建国を支えた人々の像が刻まれています。
- 人々の集まる場所:昼は観光客や地元の人で賑わい、夜になるとコンサートやイベントも行われる活気あふれるスポット。政治デモや社会運動の舞台となることも多く、ニュースで登場することもあります。


旧市街の歴史的な街並みを歩いたあと、新市街のタクスィム広場にやって来ると、まるで別の都市に来たような感覚に包まれました。
大きな広場の真ん中には堂々と立つ「共和国記念碑」。
人々が集まり、待ち合わせをしたり、写真を撮ったりしていて、とても開放的な雰囲気でした。
ガラタ塔

タクスィム広場からガラタ塔に向かいました。
ガラタ塔(Galata Kulesi)は、イスタンブール新市街のガラタ地区にそびえる中世の石造塔で、市内のシンボル的存在です。
特徴・歴史
- 建設:1348年、ジェノヴァ人によって築かれた見張り塔としてスタート。
- 高さ:約67メートルで、展望台からはイスタンブールの旧市街、ボスポラス海峡、金角湾を一望できます。
- 役割:もともとは防衛・監視用の塔でしたが、時代とともに灯台や火災監視塔としても使われ、現在は観光名所に。



ガラタ塔に登って街を一望したかったのですが、観光客が多くて断念。
それでも塔の存在感や周囲の街並みを眺めるだけで、中世から街を見守ってきた歴史の重みを感じられました。
カラキョイ魚市場

ガラタ塔からカラキョイ市場に向かいました。
カラキョイ市場(Karaköy Market)は、イスタンブール新市街のガラタ橋近く、ボスポラス海峡沿いに広がる活気ある市場です。
特徴・雰囲気
- 歴史ある港町の市場:カラキョイはもともと貿易港として栄えた地域で、魚介類や乾物、香辛料などが並ぶ昔ながらの市場の雰囲気が残っています。
- 魚市場が有名:新鮮な魚やシーフードがずらりと並び、その場で調理して食べられる屋台もあります。観光客だけでなく地元の人も多く、活気にあふれています。
- 乾物・香辛料・ナッツ類:魚だけでなく、ドライフルーツやナッツ、香辛料なども豊富で、お土産探しにもぴったりです。
- 周辺散策:カラキョイからガラタ橋を渡ると旧市街にアクセスでき、港町の雰囲気を楽しみながら散策するのもおすすめです。





カラキョイ市場を歩いて感じたのは、港町ならではの活気と五感で楽しむ楽しさでした。
威勢のいい魚屋の呼び声、潮の香り、香辛料やナッツの香ばしい匂いが混ざり合い、歩いているだけでイスタンブールの日常が伝わってきました。
新鮮な魚やシーフードを眺めたり、その場で調理してもらったりする体験は、観光客だけでなく地元の人々の暮らしを身近に感じられる瞬間。買い物や散策を楽しみながら、港町の雰囲気を満喫できる場所でした。
ボスボラス海峡クルーズ

カラキョイ市場からエミノニュ市営フェリー乗り場に向かいました。
公共フェリーは時間も正確で安全、かつコストも抑えられるので、初めてのボスポラス海峡クルーズには特におすすめです。
公共交通機関のフェリーなら、観光船よりもリーズナブルで、片道15~20トルコリラほど。
イスタンブールカードを使えばスムーズに乗船できます。
低価格で、地元気分と絶景を同時に味わえる、公共フェリーでのボスポラス海峡クルーズは、イスタンブール旅行の隠れたおすすめ体験です。


船内の風景です。


売店もありました。



船上から見た景色です。


オルタキョイモスクです。

ガラタ橋の近くから乗り込んだ市営フェリー。観光クルーズではなく、あくまで市民の足として走っているだけに、値段は驚くほど安いのに、そこからの景色はまるで特等席でした。
デッキに出ると、海峡の風が心地よく吹き抜け、カモメが船と並んで飛びながら鳴いている。旧市街のミナレットやガラタ塔、対岸に見えるオルタキョイのモスク、さらにその向こうに広がる近代的な吊り橋まで、次々と現れる光景に息をのみました。
観光客向けのクルーズのようなガイドや演出は一切なく、ただ船に揺られているだけ。でもその素朴さがかえって良くて、「地元の人たちと同じ目線でイスタンブールを眺めているんだ」という気分に浸れました。
料金はコーヒー一杯より安く、時間も自由に選べる。こんなに贅沢で、しかも肩の力を抜いて楽しめるクルーズはなかなかありませんでした。
サビハ・ギョクチェン国際空港へ

ホテルに戻り荷物を持ってサビハ・ギョクチェン国際空港へ向かいました。

空港に少し早めに到着し、ベンチに腰を下ろしていたら、隣に座っていたトルコ人の男性が気さくに声をかけてくれました。
最初は軽い世間話から始まったのですが、旅の話やお互いの暮らしについて話すうちに、言葉の壁を超えて気持ちが通じ合うような、不思議な時間になりました。すると彼が突然カバンを開け、中からケバブサンドらしきものを取り出して「これを食べなさい」と差し出してくれたのです。さらにコーラまで一緒に!
「え、私にですか?」と驚きつつも、その温かい気持ちが本当に嬉しくて、胸がじんわり熱くなりました。単なる軽食ではなく、「心を分けてもらった」と感じる贈り物。ケバブサンドの味はもちろん格別でしたが、それ以上に人の優しさこそが最高のごちそうでした。
トルコを旅していると、観光名所や歴史的な建物も素晴らしいのですが、こうした人々の温かさに触れる瞬間が、何よりも深く心に残ります。この空港での小さな出来事が、私のトルコ旅行をさらに特別なものにしてくれました。


彼がその男性です。
おわりに
今回のトルコ旅行を振り返ると、やはり一番心に残ったのは「人の温かさ」でした。歴史的な建物や壮大な遺跡、美しいボスポラス海峡の景色も素晴らしかったのですが、どこへ行っても人々が笑顔で声をかけてくれ、困っていれば自然に手を差し伸べてくれる——そんな優しさが旅を特別なものにしてくれました。
空港でケバブサンドとコーラを分けてくれた男性との出会いは、その象徴のような出来事。旅先では観光よりも、こうしたちょっとした交流こそが本当の思い出になるのだと実感しました。
「また必ず来たい」そう思わせてくれる国、トルコ。
今回の旅は、観光以上に“心が豊かになる旅”でした。