こんにちは!私は2023年2月にタイの西部に位置する美しいカンチャナブリを訪れました。この町は豊かな自然と歴史的な名所で有名です。第二次世界大戦中の歴史に触れる素晴らしい旅となりました。
クウェー川鉄橋
最初に訪れたのは、クウェー川鉄橋です。
クウェー川鉄橋(英語: The Bridge on the River Kwai)は、第二次世界大戦中に日本軍によって建設された鉄道橋であり、タイのカンチャナブリ県に位置しています。この橋は、ビルマ(現ミャンマー)との間の鉄道線「ビルマ鉄道」の一部であり、1942年から1943年にかけて建設されました。この鉄道は、タイとビルマを結び、戦略的な物資の輸送ルートとして重要視されていました。
歴史的背景
- 建設の目的:
- 日本軍は、インド洋と南アジアへの進出を目指し、ビルマ鉄道の建設を決定しました。この鉄道は、タイのバンコクからビルマのラングーン(現ヤンゴン)までを結ぶ全長415キロメートルの鉄道です。
- 建設の過程:
- 建設には連合軍の捕虜約60,000人と、アジアから徴用された労働者(現地住民や他国の労働者)が動員されました。捕虜や労働者たちは過酷な労働条件と厳しい環境の中で働かされ、多くの人々が命を落としました。このため、「死の鉄道」とも呼ばれています。
- 完成とその後:
- 鉄橋は1943年に完成し、軍需物資や兵士の輸送に利用されました。しかし、1945年には連合軍の空爆により破壊されました。戦後、一部が修復され、現在は観光名所として多くの観光客が訪れています。
映画『戦場にかける橋』
1957年には、この橋の建設を題材にした映画『戦場にかける橋』が公開されました。この映画は、橋の建設を描くフィクションであり、アカデミー賞を含む多くの賞を受賞しました。映画の中での物語や描写は実際の歴史とは異なる部分もありますが、クウェー川鉄橋の名を世界的に知らしめるきっかけとなりました。
現在のクウェー川鉄橋
今日、クウェー川鉄橋は観光地として多くの人々に訪れられています。橋の周辺には、第二次世界大戦中の歴史を学ぶための博物館や記念施設も設けられており、当時の悲惨な歴史を伝える役割を果たしています。
クウェー川鉄橋は、戦争の悲劇と犠牲を忘れないための重要な歴史的遺産であり、訪れる人々に多くのことを考えさせる場所です。
クウェー川鉄橋です。全長は約300メートルあります。
橋は歩行者が徒歩で渡れるように設計されています。電車が通過する際には、写真のような避難スペースが用意されています。
近くの戦争博物館では、第二次世界大戦中の捕虜たちの歴史に触れることができました。また、博物館内には当時の写真や遺品が展示されており、歴史の生々しさを感じました。
鉄橋の建設工事の様子が再現されています。
当時の列車です。
カンチャナブリ駅からナムトック駅
クウェー川鉄橋見学後、カンチャナブリ駅からナムトック駅まで列車に乗りました。この鉄道旅は、ビルマ鉄道の一部であり、観光客に人気のあるルートです。この路線は、歴史的な背景と美しい景観を楽しむことができるため、多くの人々が訪れます。
カンチャナブリ駅です。
カンチャナブリ駅の切符売り場です。
路線概要
- 運行区間:
- カンチャナブリ駅からナムトック駅までの区間は、全長約77キロメートルです。この区間は、タイ国鉄(State Railway of Thailand)の一部で、バンコクからナムトックまでを結ぶ路線上にあります。
- 主要駅:
- カンチャナブリ駅(Kanchanaburi Railway Station)
- ワンポー駅(Wang Pho Station)
- タムクラセー駅(Tham Krasae Station)
- ナムトック駅(Nam Tok Railway Station)
電車がカンチャナブリ駅に到着する様子です。
電車内の風景です。
見どころ
- クウェー川鉄橋:
- カンチャナブリ駅を出発してすぐにクウェー川鉄橋を通過します。ここは映画『戦場にかける橋』で有名になり、観光客にとってのハイライトです。
- ワンポー駅:
ワンポー駅周辺は、自然の美しい景観が広がっており、列車の窓から素晴らしい景色を楽しむことができます。 - タムクラセー駅:
- タムクラセー橋(Tham Krasae Bridge):
タムクラセー駅の近くにあります。タムクラセー橋は、木製の橋梁で、川沿いの急な崖に沿って建設されています。この橋は、風光明媚な景観を楽しむことができる場所として人気があります。 - 洞窟の近く:
- タムクラセー駅の近くには「タムクラセー洞窟」があり、洞窟内には仏像が祀られています。訪問者は、この洞窟を見学することもできます。
- 観光名所としての人気:
- タムクラセー橋は、美しい景観と歴史的な背景から、多くの観光客に人気があります。橋の上を歩いて渡ることもでき、列車が通過する際には壮観な光景が広がります。
- 列車の運行:
- カンチャナブリ駅からナムトック駅までの鉄道旅の一環として、タムクラセー橋を通過することができます。列車から見る景色は格別で、多くの観光客がこの体験を楽しんでいます。
- アクセス:
- タムクラセー橋へは、カンチャナブリ駅から列車でアクセスするのが一般的です。タムクラセー駅で下車し、徒歩で橋を渡ることができます。
- 写真撮影スポット:
- タムクラセー橋は、写真撮影に絶好のスポットです。橋の上や周辺から美しい景観を撮影することができます。
- 安全注意:
- 橋を歩く際には、安全に注意してください。特に列車が通過する時間帯には、橋の端に避けるなどの対策が必要です。
- タムクラセー橋は、ビルマ鉄道の歴史と美しい自然景観を楽しむことができる観光名所です。歴史的な背景を学びながら、壮大な景色を堪能することで、この場所の特別な魅力を体感することができます。
- タムクラセー橋(Tham Krasae Bridge):
列車が山の壁面をかすめて通過する様子は、非常に迫力がありました。
タムクラセー駅からワンポー駅まで線路上を歩きました。日本では得られない貴重な経験でした。
タムクラセー橋(アルヒル桟道橋)は、建設当時のまま木製の橋梁として残されています。
同じくタムクラセー橋です。奥に写っているのはタムクラセー駅です。
ナムトック駅
- 終点駅:
- ナムトック駅は、この区間の終点駅です。ここからさらに進むと、ヘルファイアパス(アルヒル桟道橋)やエラワン国立公園へのアクセスが可能です。
- 観光地へのアクセス:
- ナムトック駅からは、ヘルファイアパス記念館やエラワン滝へのアクセスが容易です。特にエラワン滝は、美しい階段状の滝で、多くの観光客が訪れます。
列車の運行
- 運行本数:
- カンチャナブリ駅からナムトック駅までの列車は、1日2本運行されています。事前にタイ国鉄の運行スケジュールを確認しておくと良いでしょう。
- チケット購入:
- チケットはカンチャナブリ駅やナムトック駅、またはオンラインで購入できます。列車の混雑状況によっては、事前予約がおすすめです。
バンコクからカンチャナブリへのアクセス方法
バンコクからカンチャナブリへはバスや列車で約2〜3時間でアクセスできます。私はバスを利用しました。スカイトレイン(シーロム線)のバンワー駅からタクシーで南バスターミナルに向かい、そこからバスでカンチャナブリに向かいました。
まとめ
カンチャナブリは歴史と自然が見事に調和した素晴らしい場所でした。クウェー川鉄橋での歴史的な学びや、タムクラセー橋での橋上歩行体験は忘れられない思い出です。タイを訪れる際は、ぜひカンチャナブリにも足を運んでみてください。